『物理的な顧客ニーズ』を満たしても、人は満足しづらい。感情へのアプローチがマスト

『顧客ニーズ』というキーワードがある。

『顧客満足度を高めよう!』という言葉にも似ているけれど、ようするに、相手の要望や希望を聞いて、満足してもらおうという類の話である。


とはいえ、本当に満足するのだろうか?といえば、話は別。


そこまで人の心は単純ではないし、全てのニーズを言葉し、表現できているとは限らないからだ。(そこまで言っちゃ申し訳ないという気遣い、遠慮的な感情もあったりして)

さらに、ニーズに応えるとは標準装備的でもあるからだ。


たとえば、こういうケースがあるとする。

元彼とのペアウォッチを大切に持ち続けている彼女。

置き場所は棚の上、出かける時は常に腕に付けている。


今彼には『友達の〇〇ちゃんと一緒に買ったんだ!』と、説明するが、今彼はどこか不自然さを感じ取り、『いや、違うでしょ』と、内心思っている。


業を煮やした今彼は『もういい加減にしろよ!』と、つい口にしてしまい、さらに『見えない所に置いてくれ』、『オレと一緒にいる時はしないで欲しい』というニーズを彼女に伝える。


まだ元彼への想いが残り、『自分へ想いが向けられていないのでは』という感情を抱いているレベルだ。


そして、それを聞いた彼女は『誤解だけれど、そう言うのならそうする』とした。


さて、今彼のニーズは完全に満たされた。

物理的な問題解決とも言えるけれど、本当に満足しただろうか。


たぶん、そうはなりづらいだろう。その期待、想像はすでにあるわけで。なので、『自分へ想いが向けられていないのでは』という感情は拭い去りづらいだろう。(個人差がある話だが)


ようするに、感情的問題は解決できていないままというか。


では、どうするかだが、方法の一つには『捨てる』がある。

『あなたがそう思っているのだから、捨てる』と言い、目の前でゴミ箱に捨てるなり、川や海へ放り投げたって良い。(ここでのポイントは、目の前で行う、だ)


というのは、今彼のニーズは2つ。

『見えない所に置いてくれ』、『オレと一緒にいる時はしないで欲しい』という。


ようするに『捨てる』とはニーズにはないわけで、強いインパクトがある。さらに、『自分を想ってくれているのなら、捨ててくれるだろう』という感情的期待があるかもしれない。


これは言葉には表れない、いわゆる潜在的ニーズなわけだが、ここにフォーカスできて、はじめて彼の心は激しく揺さぶられるのだ。彼は感謝し、満足感を得られるのだ。


さらに付け加えれば、彼女への想い、愛情、信頼度は大幅にアップし、二人の関係性も深まるだろう。


(以上は、あくまでも彼女が彼と良好な関係を築きたいとする場合ね。そうじゃない場合は、ここまでする必要はないと思う)

少々、話が展開気味になるが、『売れる営業(販売)・売れない営業(販売)』というような言葉がある。


その諸々のリアルガチを目にする日常でもあるのだが、その差、違いの本質とは、どうもこういう辺りにある場合が多いと感じている。


もちろん、スキルやノウハウもプロとして大事だ。それは違いないけれど、人と人との関係は、こういう積み重ねも大事すぎるというか。


ふむ。そう考えていくと、いわゆる『顧客ニーズを満たす』、『顧客満足度を高める』とは、どこかロジカルで、物理的な解決色も強いような気がしてくる。それだけでは、どうもこう感情的な所には届きづらいというか。


とはいえ、『人は感情が全て』と表現しても過言ではない生き物なのだから、ここへフォーカスできない施策、取り組みとは、不発に終わる可能性が高まってしまうだろう。


また、生活者(お客さん)に言われた(指示・要望)のみを満たし、解決しようとしても、それだけでは心許ないと思う。競合他社もまた、その物理的解決は得意なわけだから。


ようするに、言葉そのものだけではなく、その裏側や真下にある文脈を読み取る力が大事というか。


やや余談的だが、組織内で『指示待ち社員』と揶揄され、指示したことしかやらない人にイライラする上役、管理職の方がいるけれど、同じ話でもあるのだよね。(この場合は生産性に大きく関わるわけだが)


さ、下半期が始まって数日。

気分を盛り上げつつ頑張ろう。全速力で。